医師以外の職員への時間外労働管理(三重医報 第722号掲載)

「医師以外の職員への時間外労働管理」について

 新年を迎えてご祝辞を申し上げるところですが、新型コロナウイルスの感染状況の中では、医療機関の皆さまに、献身的なご苦労を引き続きよろしくお願い申し上げるばかりです。

昨年後半には、医師の方々の労働時間管理に関する記事を掲載させていただき、2024年4月1日からの改正労基法施行(医師の時間外労働上限規制)に向けてご準備をお願いしておりますが、医師以外の職員の時間外労働は2019年4月1日から一般企業労働者と同様の基準で規制されていることにも改めてご留意いただきますようお願いいたします。

 医師以外の職員の時間外労働は、36協定での基本限度として1か月では45時間(1年単位変形労働時間制は42時間)以内、及び、特別条項があれば緊急時には100時間未満(休日労働含む)での延長時間を定めておられると思いますので、先ず、これを越えないようご注意いただくと共に、1年の協定期間についても360時間(1年単位変形労働時間制は320時間)以内、及び、特別条項あれば720時間以内で協定した限度時間を超過しないよう再確認をお願いいたします。 時間外労働の上限には「複数月平均で1か月80時間以下(休日労働含む)」の規制もあり、管理方法として“1か月で80時間を超えたときは、翌月の時間外労働は「160時間-前月の休日・時間外労働時間数」以下とし、その後4か月は80時間を超えないようにする”ことも一つの方法ですので参考にしてください。

 なお、新型コロナウイルス感染症に関する事情での緊急対応による休日・時間外労働は災害等の臨時理由(労基法33条)として通常の休日・時間外労働とは枠外の取扱い(労基署長の許可を受ける必要あり)もありますので、感染症関連の長時間時間外労働や年末・年始休日出勤等に関わって労使協定限度時間超過の懸念等があれば当センター(所轄労基署にても許可申請手続き説明を受けることができます)にお問い合わせください。

 医師の時間外労働に関して、昨年末12月14日に「医師の働き方改革推進検討会」が開催され、厚労省が2021年度通常国会に提出予定の医療法改正の骨子となる「中間取りまとめ(医師の長時間時間外労働対策の具体的内容等)」が公開されていますので、地域医療確保・研修理由(B・C水準)で医師の時間外労働が年間960時間を超える医療機関におかれましてはインターネット情報等をご確認ください。

 2019年4月1日の労基法改正で「年次有給休暇10日以上付与の職員には付与期間中に5日取得させる」ことが義務となっています。法改正以後の付与分で未取得があれば取得勧奨されますようお勧めいたします。

今号記事関連に限らず、労務管理に関する質問等、ぜひ当センターをご利用ください。

戻る

このページの先頭へ